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南の風とともに

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教会訪問(10月No.1)

教会訪問(10月No.1)_d0113490_1182814.jpg この日曜は中部の2つの教会を訪問。2つの教会共に、歓迎して報告を受け入れてくださり、また関心もって聞いてくださって感謝だった。実際に南の国を訪れたことのある方もおられ、写真を見ながら懐かしくお話しすることもできた。ありがとうございました。

 前日土曜の夜から中部に入り、教会で一泊させて頂く。その夜に、牧師先生を交えて教会の青年の方々と一緒に楽しく食事。教会の方が「中華丼」を作ってくださって、教会で一緒に頂く。そこで少し不思議なことに気付く私。教会の皆さん、「中華丼」を「中華飯(ちゅうかはん)」と言う。
 「ここでは『中華丼』って言わないんですか?」と聞くと、皆さんびっくりして「えっ?中華丼って何ですか?中華飯(はん)でしょう。」と。そこから、「丼」VS「飯」論争が始まる。私はひとり「中華丼」派。
 「じゃ『天津飯(てんしんはん)』は何と言いますか?」と聞かれ私「それは『天津飯』かな・・・。確かに天津丼ってあまり言わないですね。」 ここで飯(はん)派が優勢となる。
 私「でも『かつ丼』を『かつ飯(はん)』ってあまり言わないですよね。」「・・・」 少し丼派が押し戻す。「それに市販のレトルトはだいたい『中華丼』って書いてありますしね」。
 「中華丼」か「中華飯」か?後でネットを見てみたら、やっぱり一部の人たちの間で論争になっていて、中部の一部、その他のある地域では「中華飯」。その他の大多数の地域では「中華丼」と呼ぶらしい。考えるとけっこうおもしろい。とまあ、こういうやりとりを文章に書くと、「飯派」と「丼派」の熾烈な争いが繰り広げられたように思えるかもしれなが、実際は美味しい「あんかけ野菜丼(双方の妥協語)」を皆で頂きながら、場所が違えば呼び名も異なるという、いろんな文化の違いを話せて楽しかったひとときだった。

 日本と南の国のような外国は、言葉も文化もまるっきり違う。だから、まさに異文化の中での生活、そして働きとなる。でも、日本の中にも、いろんな地方があり、いろんな文化がある。私は結婚して2年間、妻の実家のある九州のある島に住んだことがあるが、それは私にとっては大きな異文化体験だった。年配の方々どうしの会話が全く分からない。方言が理解できない。風習がまるで分からない。同じ日本なのに・・・という思い。でもその中で、今から振り返っても貴重な体験をすることができた。一方、九州で育った私の妻にとって、私と結婚して私の地元(広島)に一緒に住むこと、また南の国に行って生活することは、大きな異文化体験なのだと思う。それでも一緒についてきてくれていることには心から感謝している。

 人はみな、いつもどこかで大なり小なり異文化体験をしている。幼い時には友達の家に遊びに行くだけでも異文化というものを知る。進学したり、転校したり、就職したり、結婚したり、転勤転職したりして、異文化を味わう。教会の中でも異文化経験をする。自分とは全く異なる価値観で育ち、生活している人と話したり、関わりをもつことによって異文化体験をする。そのような異文化に出会うときに、大事なのは、自分はさておき、まずニュートラルに相手を知ろう、その文化を知ろうと思うことなのだと思う。それは海外でも、そして国内でも変わらない。時に異文化というものは、私たちを戸惑わせ、怖がらせ、苦しめる。でも、異文化の壁を乗り越えたときに、また何かひとつ成長があるような気がする。それが、異文化というものと格闘しながら、今でも学び続けていることだ。
 「中華飯」と「中華丼」の違いは、たった一文字の違いだが、背後にある文化の違いという意味では、結構大きい違いでもある。
 
 次の日曜は関西へ。その晩から、福島へ移動。

●写真は南の国風野菜炒め。香草がポイント。
by awkun | 2011-10-04 19:15